歯を抜かない矯正

「曲がって永久歯が生えてきた!」
「アゴが小さくて歯が入りそうにない。」
「受け口で前歯が逆になっている?」
口がいつも開いている。
頬づえをつく。指しゃぶりをしている。
爪や唇を咬む。などの癖も歯列不正の原因になります。
歯並びの異常に早く気付き、早く治療をすれば意外と簡単に治せるのです。逆にそれを放置するとますます悪くなり、治すのに手間がかかるようになります。

ガタガタの歯並びの原因の多くは歯が生える場所が足りないことです。つまり、アゴの成長不足によるものがほとんどです。

 

歯並びはもちろん大切ですが、歯は並びよりも正しく使うことが大切です。正しく使えばアゴが正しく成長し、歯が並ぶ場所があれば歯はきれいに並びます。
そして一番大切なのは正しく咬むことで顔が正しく成長することなのです。

成長期の子供の場合、永久歯は抜きません。抜歯すると萎縮した顔がもっと萎縮してしまうからです。歯が並ぶのに必要なアゴの大きさに成長することの方が自然だと考えています。

2種類の治療法
急速拡大装置を使った顎顔面矯正
顎顔面矯正は、上あごを中心に、お子さまの顔面の発育不全をバランスよく矯正することを目的としています。
いわば「歯の土台からの矯正」ということになります。
治療目的の矯正法には床矯正もありますが、床矯正はすべてのお子さまに適合する訳ではありません。それに対し、顎顔面矯正はほとんどのお子さまにマッチする矯正法です。
現在、顎顔面矯正法を習得した歯科医師は全国で250人ほど。技術は今も、日々進化しています。

15歳未満で重度の歯列不正まで対応可能です。

 

顎顔面矯正

近頃では、『健全に永久歯のはえる場所がない!』『いびきや口で呼吸をしている』などの顎の未発達が原因で歯並びに問題がある子どもが増えています。矯正治療をすると、歯並びがよくなり、審美的に改善します。
口元は表情やその人の第一印象に大きく影響し、 将来的には前歯の歯並びは私生活だけでなく面接や仕事上などにも影響を与えます。歯並びが悪くて人前で笑えないというコンプレックスから解放され、気持ちまで明るくなるという方はたくさんいます。
顎顔面矯正は数種類の矯正器具を組み合わせた新しい矯正システムで、顎骨の成長時期に行う効果的な治療法です。
見せかけのきれいな歯並びや、一時的な美しさを追い求めるがあまりに本来の歯が持つ大事な機能を損なってしまうようなことは避けなければなりません。
審美的な改善は機能的にも形態的にも改善があってはじめて、結果として付いてくるものだと考えています。
そのため成長期を迎える子供達であれば、抜歯することは考えません。
一般的に抜歯矯正治療で言われていることは、「アゴの骨が小さくて歯が並びきらないから、数本の歯を抜いて綺麗に歯を並ばせる」という説明です。
アゴの骨は小さいままにして、そこに歯を並べることを考えています。ところがそれとは逆の発想をして、歯が並ぶようにアゴの骨を適正な大きさにできれば歯は並ぶのです。
治療は簡単ではありませんが、アゴの骨を適正な状態までに大きくしてあげることが重要と考えています。

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治療前

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上顎矯正装置装着

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下顎矯正装置装着

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3ヵ月後

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7ヵ月後
上顎の前歯が並んできました。 

 

  

床矯正との違い

床矯正治療を行うことは「治療費が安く済む」「取り外しができる」「抜歯をしなくてすむかもしれない」など、多くの利点があります。欠点は「取り外せるため装置が気になって、自分で外してしまう」「毎日14時間以上装着していない」などです。 規定通りに使っていれば効果は出るのですが毎日確実に使わないと後戻りして治療が進みません。 特に小学校高学年になると親が言っても言うことを聞かなくなるので、子供自身が矯正の必要性を自覚していないと装着を嫌がってきます。 最初はちゃんとしていてもモチベーションが続かず子供が途中で嫌になり親子げんかになり、そのうち親も消耗してきます。取り外しができるという床矯正の長所が弱点にもなっています。 そのため床矯正では困難なケースにも対応ができる顎顔面矯正法を導入しました。 顎顔面矯正は固定式のため、自分では取り外しはできません。床矯正に比べるとやや不便さはあるかもしれませんが、その分確実に治療が進み、健全な歯並びを実現できるのです。 床矯正とは違いは顎の骨全体を広げていく矯正法です。 外見的な美しさのみを目的とするのではなく矯正装置を使い、顎と顔面の骨そのものの発育の遅れ(発育不全)を取り戻し、適正な大きさの顎骨を造るとともに体本来の正常な機能と発育を促すことで、結果として不正咬合を防ぎ正常な顎顔面と良い歯並びを造る治療方法なのです。 発育途上のお子様には有効な治療法で、正常な成長を助けることによって綺麗な歯並びを手に入れることが出来るでしょう。 さらに歯並びが美しくなるだけでなく、その他多くの症状の改善が期待できます。 顎顔面矯正と床矯正で最も大きな違いは、歯を診る床矯正と顔全体を診る顎顔面矯正です。  
 

不正咬合の原因

成長期のお子様に不正咬合がある場合、考えられる理由のほとんどは上顎の未発達で顎の発達が妨げられているということです。 成長期の子供に噛み合わせの悪さが見られる場合、その原因の多くは顎の成長が上顎で抑えられ、顎の発達が妨げられていることがほとんどです。歯を抜き、ワイヤーで歯を固定する治療方法では本当の原因は解決できていないのです。顎の成長は個人によって大差があるため、それぞれに合った装置と治療が必要です。 成長を誘導することにより、口腔領域の機能、すなわち健全な呼吸・咀嚼・嚥下(飲みこみ)・発語などがしっかりできるようになることを目的としています。  歯並びが悪く見えるのは成長が不足したことによる結果が表面的に見えているだけで、その原因である不足した成長に起因した問題にアプローチするような治療法の選択が必要なのです。歯並びだけを良くすればいいという考えで矯正治療を行うとますます顎を小さくしていることもありそれは機能的な面からみてかなり危険なことなのです。
 

上顎の未発達が関連する症状  

顎顔面の健全な発育ができていないと歯並びが悪くなりますが、それよりもっと深刻な問題は本来持っている機能を十分に発揮できないということです。たとえば呼吸は四六時中行っているもの・・・その呼吸の問題の影響は健康面に多大な影響を与えます。この治療により狭すぎる上気道(呼吸路)を改善していきます。 顎を拡大させることによって、歯が並ぶスペースを確保するため、抜歯をして矯正する可能性を低下させることができます。 そのため成長期の子供の時期から開始することが望ましいです。 上顎が小さいと鼻腔が狭く、鼻呼吸がしづらい状態なので、口呼吸をするようになります。 姿勢が悪く鼻からの呼吸ができないため口をぽかーんと開けている子には顎骨が未発達の子が多いです。 そのため不正咬合があるお子様がもつ特徴として、摂食、咀嚼、嚥下の問題は勿論ですが、いつも口が開いてる、姿勢が悪い、いびき、口臭、ぜんそく、中耳炎、風邪をひきやすい、鼻アレルギーなどが様々な問題があります。 子供の鼻づまりの原因の1つに、上顎の未発達が考えられます。アレルギーなど以外の場合は、上顎を広げると鼻腔も広がり、正常な鼻呼吸ができるようになり鼻づまり、いびき、ぜんそく、扁桃炎の軽減も期待できます。このように顎の未発達は、体にさまざまな影響を及ぼします。その他、睡眠障害、無呼吸症候群の一因にもなっています。 これらの問題は、体全体の健康そのものに大きな関わりがあり、お子様の発育に多大な影響を与えているのです。 歯列不正はその症状の一つとして現れています。
 

口呼吸の弊害

鼻呼吸だと鼻のフィルターを通してあったかい空気が入ってきますが、口で息をしていると空気中の細菌やウイルスが直接のどに届き扁桃炎を起こし扁桃腺が腫れ、気道を狭くします。常に炎症が起きている状態はアトピーの一因にもなっています。息がしにくいため顔を前に出す前方頭位になり姿勢が悪くなります。また上を向いて寝ると舌が下がるためより気道が圧迫され呼吸ができなくなるため上を向いて寝られなくなります。そのため、いびきや睡眠時無呼吸症候群発症し昼間の眠気、多動、集中力散漫、おねしょなどの原因となります。また下顎は上顎の内側あるため上が小さいと下の歯並びにも影響します。 もちろん上顎の歯並びや反対咬合などのかみ合わせ異常の原因になります。 上顎の発育不全が及ぼす悪影響は多岐におよび歯並びはその一部にすぎません。 顎の骨の拡大で鼻腔や気道が広がると、こうした体のさまざまな不調が改善されることが期待できます。
  

床矯正

取り外しができる床矯正

床矯正もまた、矯正装置を口腔内に装着する矯正法ですが適応年齢が短く、また矯正装置に不自由さを感じ勝手に外してしまうお子さまも少なくありません。
そのため軽度の歯列不正には対応できますが、治療期間が長くなると続けられないことが多いです。
適応は10歳未満で軽度の歯列不正には治療費が少なく治療ができます。

 

予防矯正という考え方

歯並びを整えるとともに子供を良い顔に成長させることを目指しています。

乳歯の時に少しでも不正が現れた時点で治しておけば大きな不正にならず済みます。
そのまま放置し永久歯になってから本格矯正をすれば身体的、経済的負担が増加します。
少しでも改善しておけばその負担が軽減します。

床矯正は大人の方でも出来ますが、基本的には成長過程にある子どもの矯正です。 あごを広げて歯並びを整えて行く床矯正は、あごの成長を利用した方が容易に矯正できるためです。 床矯正は子どものうちからその成長に合わせて矯正して行くことが最も効果的なのです。 例えば、前歯の歯列の乱れの場合は7歳から9歳くらいまでの床矯正をお勧めします。子どもの歯並びや咬み合わせがおかしいと感じたら、様子を見ているのでなく早めに始めましょう。 

 

基本的な床矯正の治療経過を見てみましょう

この子は下顎が小さいので前歯が曲がって生えてしまったのです。 まず歯が並ぶ大きさに下顎を側方に拡大して、歯を並べるスペースを確保しました。 そして、前歯の後からスプリングで歯の軸を修正しました。 歯を抜くことなく矯正治療を終えることが出来ました。

 

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治療法、時期について

顎顔面矯正治療の具体的な方法は、歯の裏側に急速拡大装置という特殊な器具を装着し、上顎の骨全体を広げることから始まり、骨の正常な成長を促します。 成長期の上顎骨は正中の縫合部が骨化していないため拡大が可能です。 上下顎に数種類の矯正器具を装着して治療を行います。 目先だけで無く10年、20年後までの健康を考えると、非常に重要な顎全体そのもののバランスを整えることで、体本来の正常な機能・正常な発育へとつながっていきます。 根本から歯列を治療するには、顎の正しい発達が必要になります。 成長段階の骨は柔らかいのでいい状態にコントロールしやすく、短い期間で矯正できます。骨の成長が止まってしまうと骨格改善が難しくなってくるので、治療のタイミングは早ければ早いほど効果が高く顎の骨全体を広げることで、骨の正常な成長を促し、「発育のコントロール」を行います。 お子様の歯並びが悪いと感じたり口呼吸などの問題があると感じた際は、早めの治療をお勧めしています。 特に6歳~12歳頃までに治療を始めるのが望ましいです。 顎骨が発育途中にある子どもの場合、成長が矯正治療を後押ししてくれるので大人よりも制約が少なく、根本的な問題を解決しながら歯並びを整えていくことが可能で不正咬合の芽を摘む治療と言えます。これから先、健康に過ごせることを考えると、骨が柔らかい成長期を利用して矯正治療をすることは、その子の人生を長い目で見た時に、決して間違った選択ではないと思います。ただ、治療費と時間もかかることですから無理に勧めることはしませんが、成長段階にある今しかできない治療があるということを是非知っておいてもらいたいと思います。 この治療法は歯科医のみでは行えず親の協力が必要になります。シンプルで効果の高い器具を使用することにより治療費は一般的な矯正治療に比べて安価であり総額30~40万円で行えます。


 

治療費

顎顔面矯正は30~40万円
床矯正20万円程度(10歳未満のお子さんで軽度の歯列不正)
抜歯を行いワイヤーを使った歯列矯正は通常80万円ほどの費用がかかります。

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